あがるまさま

あがるまさま

Sekko · 2011-03-03 18:24:24 UTC+9 · 投稿 #421

まず、使用状況について言うと、

1.concierge は建物の管理人について普通に使われています。


2.garçon は、カフェのギャルソンについては呼びかけとしては死語です。
私はフランスに暮らして以来、(カフェにいりびたっているわけではないですが)誰かがこう呼ぶのを聞いたことがありません。普通は「シルヴプレ!」でOK。若い女性が給仕していたら「シルヴプレ、マドモワゼル!」ということはあります。

concierge についての差別的?表現があるのはこういうことです。パリでは今でも、入口に郵便受けがない古い建物が少なくありませんから、そういうところではconcierge が戸別に郵便物を配布します。 また、住居つきですから、ポルトガル移民の夫婦などが多く、奥さんが頼まれてベビーシッターや家政婦をすることも珍しくありません。建物の工事や点検のために、昼間留守の人からconcierge 鍵を預かることもあります。

そんなわけで、「家政婦は見た」ではないですが、concierge というのは各戸のプライヴェートな事情をよく知っていることが多く、共同部分の玄関などの掃除をしている時におしゃべりすることで「噂」の発祥地ともなります。それもあって、こちらではお正月になると、家賃の5%相当をチョコレートやカードと共にconcierge に渡すという習慣があります。これが廃れないのは、やはり口止め料とかいろいろあると思います。つまり、conciergeはある意味の権力を持っているわけで、警戒心と差別心が表裏をなしていると思います。もちろんconcierge の人柄にもよります。

それにひきかえ、Gardien といえば、語感から言って、外部の人間が勝手に入らないようにチェックする、という機能が中心ですね。今は、郵便受けが玄関にあって、コードやインタフォンもあって、管理人を置かないアパルトマンも増えています。もちろん、concierge に呼びかけるときは、「Monsieur XX」と呼びます。

マダムかマドモワゼルか不明の時にマダムと呼ぶ方がリスペクトしているのは今も昔も変りません。でも、フランスもアメリカ的というか今日的なjeunismeが浸透して来ているので、40代くらいの人だったら、未婚既婚にかかわらず、マドモワゼルと呼ばれて、「軽んじられている」と気分を害するよりも「若く見える」と解して喜ぶかもしれません。まあすべては文脈と言い方によります。