「5年後」はもう始まっている

「5年後」はもう始まっている

古川利明 · 2007-06-16 17:29:03 UTC+9 · 投稿 #333

もう少し続きですが、そのアエラの「セゴレーヌ本」の記事を読んで、セゴレーヌの躍進に嫉妬した夫のオランドが、それを阻止するため彼女とは犬猿の仲だったというジョスパンを引っ張り出すというくだりがありますが、同じ「女性候補」でも、ヒラリーの方はダンナのクリントンの方が既にオモテから引いてしまっているので、そこらの折り合いはつけやすいというところはあるんでしょうね。ただ、私に言わせれば、「5年後」はもう始まっています。ちょうど2000年の米大統領選で、本当は勝っていたアル・ゴアが、その後、深く「野」に下り、「地球環境問題の伝道師」として全世界を練り歩いて、これだけ世論を変え、最終的にはブッシュの政策を転換させることができたように、いずれにしても、今回はセゴレーヌもバイルも、とにかく名前を売って、知名度は勝ち取ったわけですから、本当の勝負はこれからだと思います。そのためには、サルコジ政権の監視役として、「悪い政治」にならないよう、ブレーキをかけていくということがすべてだと思います。この2人が痛烈にサルコジを批判することで、彼もその影響力を無視できないでしょうから。それとサルコジに関していえば、本来であれば、「今回はデキすぎ」と怖くなるくらいで、マトモな感覚でしょう。今度の選挙戦、そして、組閣を見ていても、その深く結びついた「人間関係」からサルコジを支えているとは思えない。ミッテランにしろ、シラクにしろ、その子飼いたちと親分との間にある濃密さがないんですよね。「何とか、ワシらの親分を男前にするため、一肌脱ごうか」っていうところが、感じられない。利害打算から1本釣りされた連中ばっかりで、今のフランス社会が抱えている「貧富の格差拡大」ということに、どこまで真剣に取り組もうとしているのか、全然、見えてこない。そうならないよう、きちんと監視するのが、ジャーナリズムであり、知識人の役割だと、私は思います。「猿回し」で「猿」をちゃんと調教するのは、主権者の責務ですからね。それらも含めて、これからの5年間は非常に大事だと思います。