緊張について

緊張について

Sekko · 2008-02-11 02:44:04 UTC+9 · 投稿 #452

私のバロック音楽の本のところにマリー・ジャエルのピアノ演奏のメソードを紹介したんですが、そこでも緊張って、すごく大事なんです。

フランス・バロック的にいっても、

「緊張=生」、「弛緩=死」

みたいなとこはあるんですよ。

大切なのは、緊張の意味が、弓に張られた弦みたいな状態で、弾力があって、作用と反作用が拮抗してるって感じです。

だから、たえずバランスを微調整して、しかも、支えられてて崩れないんで気持ちいいんです。バロックバレーとかでも体重を支える床の重力をいかに意識するかが大切なんですね。

しかし、最悪なのは「硬直」で、「緊張で強張った」という時の緊張はもちろんペケです。緊張と硬直を混同しないように。

弛緩が即リラックスと考えるのも間違いです。
リセで教えていた時、生徒の姿勢が悪くてくたーってしてるのを見て、

「あなたたちは一見その姿勢が楽だと思っているのかもしれないが、それでは実はいろんなところが圧迫されて流れが滞っている。背筋を腰に乗せて、気の流れをよくしなさい、宇宙エネルギーも受け取って、」

とか説教して、生徒たちの姿勢を正したことがあります。

体のあちこちを弛緩させる訓練をするのは、まさに「硬直したところがないかどうか」をチェックするためであり、すべて弛緩したらエントロピーが増大しまくって死あるのみですものね。

テノールの歌手が言った意味はちょっと違ってるのかもしれませんし、クリスチャンであることと何か関係があるのかないのかも分かりませんが、そういうわけで、私は「弾力のある緊張の維持」を常に楽器の生徒にも言っています。
合気道の練習に行った後で私のとこにピアノの練習に来る大人の生徒は、私の言うことと合気道の先生の言うことはいつもまったく同じだ、と驚いてました。よい緊張が命の動きを生むんですね。

で、私は、日々の緊張を保つ方に気を使いますよ。ほっといたら自堕落な方に流れていくんで。
何かをやるとか誰かに会う前に緊張でアガル、みたいな意味ではあんまり緊張しません。怖がりで心配性で何事も悪い方に考えるというのはありますが、それはちょっと緊張と違うような。猫3匹と暮らしてたらだんだんぽーっとなってくるんですよ。