エトワールさま

エトワールさま

sekko · 2014-06-04 22:00:24 UTC+9 · 投稿 #793

ああ、私は普通にウリエルと了解しています。

14世紀頃にはPietro Cavalcaという神学者が広めたせいで洗礼者ヨハネの聖人伝が出回っていたので、それをもとに「洗礼者ヨハネの生涯」のような絵は広く描かれていたと思います。

聖書の福音書に記述のない部分には事実上、外伝というか人々の想像を許容するゆるい伸びしろみたいなのがあったので、それはイエスの子供時代の画像にも現れています。で、マリアにイエスの受胎を告げたのがガブリエルなので洗礼者ヨハネの受胎を告げたのはウリエルということになり、その後もウリエルはヨハネの守護天使みたいな位置づけで、ヘロデ王の幼児虐殺を避けるために先にエジプトに逃げていたイエス一家に合流するように促したのもウリエルです。その後ヨルダンの山の上でヨハネとウリエルが直接出会ったり、それでヨハネが自分の召命を7才で悟ったとか、いろいろあります。

だから、ウリエルが亡命中のイエスのそばに座って、避難させてきたヨハネを指差しているのだとしたら、「これが将来あなたに洗礼を授けるヨハネちゃんですよ」と言っているようにも見えます。

でも、ウリエルの名やヨハネとの関係が正典にはなく、一方ガブリエルの方は聖母の受胎告知で名が記されていて、エジプトへの逃避行や戻るタイミングをヨセフに指示したのも、そのままガブリエルだろうということになっているので、逃避先の洞窟に付き添っているのがガブリエルだとしてもおかしくないかなという感じはします。

実際、「ヨハネによるイエスの洗礼」を描いた絵のそばに2人の天使が並んでつきそって、「やれやれ、やっとこの日が来たよね」と言っているかのようなのもあります。

このダヴィンチの絵も、イエスの子供時代の視点で見ればガブリエル、ヨハネの子供時代の視点で見ればウリエル、実際は2人の天使が仲良く2人いたのだけれど、天使は人格ではなくてイエスとヨハネを守るという「機能」なのですから、「絵柄」的には1人でいいかな、という感じでいいのではないのでしょうか。