エリートの話

エリートの話

Sekko · 2011-02-27 08:56:26 UTC+9 · 投稿 #411

私の伝聞によるイメージでは、日本の外資系のトップで評判が悪いのは金融系で、トップはビジネススクール系のグランゼコールという場合です。この場合は、彼らは3年くらいの「腰掛」で日本に来るだけなので、その後は別のところに行ったりして、最終的にフランスに戻ったりするわけです。だから、日本の事情を真剣に理解しようという気もなくて、会社の引っ越しだとか迷惑なことばかりしたり・・・

カルロス・ゴーンのような理系グランゼコール出の方が、成果主義というか実務に優れていると思います。ビジネススクールの予備クラスが理系と同じく2年課程となったのはここ15年ほどのことで、その前の人は受験勉強が理系より厳しくなかった、また、基本的に国立である理系と違って、ビジネススクールはすべて私立ですから、学費もかかり、お坊ちゃん系が多くなり、学校によってレベルの差もばらつきます。

今は学歴のグローバル化が進んで見えにくくなっていますが、やはり難関の学校を出た人たちは既得権を守ることもあって学閥を作りやすいです。

その代わりすごく働くし、体力も精神力もタフです。だから、残業も当たり前で、でもバカンスにだって行きますよ。「労働者」の方は、日本よりもずっと組合の力が強いので、愚痴を言い合うだけでなくもっと強硬に出ますね。解雇させにくい国だし。

世界価値観調査というものによれば、「人生の成功は勤勉よりも運やコネによる」と言う価値観を持つ人が、日本では1995年に20.3%だったのが、2005年に41%になったそうです。
これに対して、アメリカでは22.6%、中国では24.9%、日本より比率の高いのにフランスの43%、ロシアの51.8%、だそうです。(中央公論2月号の時評で読みました)(フランスとロシアの意味はかなり違うと思いますが。)
フランスでは、「勤勉が学歴につながり、それがコネにつながる」という可能性が一応残っています。それを塾なしで、すべて無料の国公立校で実現できるのですから、ある意味、機会の均等はあります。医学部もすべて国立ですし。まあ、実際問題として、教育者の子供とかブルジョワ・ホワイトカラーの子供の方が、勤勉につながる環境にありますが・・・

日本人が政治に関心がない、という感じなのは、日本での「民主主義」の導入のされ方の聖だと思います。もとキリスト教文化由来の「近代民主主義」を普遍理念と掲げつつ実は支配の道具にしていくという欺瞞はどこでも同じですが、その方法にはお国柄が出る気がします。今それについて書いています。現在のアラブ世界の「民主革命」のことも含めて。