世界に冠たるヨーロッパ?1

世界に冠たるヨーロッパ?1

迷える大羊 · 2011-02-28 21:39:02 UTC+9 · 投稿 #412

フランスというよりはヨーロッパ全般の話ですが・・・。

近年、というより、ここ十数年、欧米系、特に英語メディアで日本関係の話となると相変わらず目にする「日本衰退」の論調。リーマンショック以降、欧州経済が落ち込んでからは、「このままでは日本のようになってしまう」物言いもちらほら出始めました。
少々古い(2010年9月9日)記事ですが、ご紹介する英国・フィナンシャル・タイムスの記事もそんな内容(もっとも日本に触れているのはほんの一段落程度ですが)。つまり、欧州は日本的に影の薄い存在になりつつある(Europe heads for Japanese irrelevance)」ということ。
つまり、日本ってなんだかんだいっても世界有数の経済大国ですが、一方で国際政治、外交分野での影響力は、本当に影が薄い、欧州もそんな存在になりつつある、いいのか?これで?というボヤキとも警鐘ともつかぬコメントです。

http://www.ft.com/cms/s/84efd5fe-bc55-11df-a42b-00144feab49a,Authorised=false.html?_i_location=http%3A%2F%2Fwww.ft.com%2Fcms%2Fs%2F0%2F84efd5fe-bc55-11df-a42b-00144feab49a.html&_i_referer=http%3A%2F%2Fnews.goo.ne.jp%2Farticle%2Fnewsengw%2Fworld%2Fnewsengw-20100914-01.html%3FpageIndex%3D1#axzz1FFkFCukW


記事を書いているのは、フィリップ・スティーヴンズ、という人で、フィナンシャルタイムスの副編集長のようですが。えーと、まあ、簡単におおざっぱに記事の内容をご紹介していくと・・・・。

「国際関係の主立った専門家が集う会議で話題の中心となるのはもっぱら中国で、中国がいつアメリカを追い抜くかが最大の関心事なのだと。そしてそういう場では「欧州は傍観者に過ぎないという印象は紛れもない。これが欧州にとっての問題なのだ」

で、日本については、

「同じような話としてすぐに思い浮かぶのは、国際舞台における日本の不在だ。世界ランキングで最近になって中国に追い越されたとは言え、日本は依然として経済大国だ。しかし世界情勢の議論においてはもう長いこと、日本の姿がほとんど見えない。日本は変化を起こす側ではなく、変化を受けとめる側の役を、従順に受け入れてきた」

ゆえに「世界の新秩序、あるいは無秩序をこれから形作っていく主要プレイヤーはアメリカと中国になるのだろう」と言う筆者は、「欧州連合(EU)の弱体化」を次々と批判し、EUのみならず個別の欧州各国も世界プレイヤーとしては力不足だと書きます。「フランスは決して世界の大国であるフリを止めたりはしないが」サルコジ大統領がぶちあげる壮大な世界戦略に聞く耳をもつ者は減っていると。イギリスの新政権は国内問題にしか関心がない様子だし、ドイツがかつて大国の真似をしようとした時はとんでもない経験に終わったと。

「経済力は大事だが(中略)力を外に向けて発揮して、地政学の地図上を居丈高にのしのし歩き回るのとは、まったく別の話だ」
というわけで、スティーヴンズ氏はドイツについてこう書いています。

そして欧州全体についても、問題は色々あるけれども社会や政治は機能しているし、住民1人あたりの所得は中国の10倍だと。つまり欧州は「小国」として機能し、「小国」なりの影響力を発揮しているのだと。

国内総生産(GDP)が中国に追い抜かれたと言っても国民1人あたりの所得は中国よりも高いし、社会は(世界全体と比べれば比較的)安定し、国民の自由も(比較的)保障されている日本の状況とよく似てますね、確かに・・・。(2に続く)