バロック演奏の悩み
竹下節子 様
バロック音楽についての記事を大変興味深く拝見しました。
若い頃から、バッハのリュート組曲やバイオリンソナタ&パルティータをクラシックギターで弾いてきましたので、クラシックギターによるバッハ演奏のメリット、デメリットについては、よく承知しているところです。
マニエル・バルエコ、イェラン・セルシェル、ジュリアン・ブリーム、ジョン・ウィリアムス、デビット・ラッセルなどの演奏は、古楽器の演奏を凌駕する素晴らしい内容のものだと確信しています。それは、ピアノにおいてグレン・グールドの演奏が素晴らしいのと同じ意味で素晴らしいものだと思います。
クラシックギターでバッハを弾くことの意味と正当性を日頃主張しているわけですが、いわれなくリュートの方がいいとか、440ヘルツで弾くのは邪道だとか言う人たちに、私も抵抗してきたわけです。
しかし、「クラシック・ギターにはやっぱりヴィラ・ロボスだよね、タレルガが似合うよね」、と言われたらどう反論できるのか、と複雑な気分になるのは私もまったく同じです。
私たちのやってることの正当性は直感的に分かっているつもりなのですが、ギターのバッハよりリュートのバッハがいいよねというのとどう折り合いをつけるのか。と、もう、20年も考えています。ひらめいた答えは次のようなものでした。
もし、バッハが、マニエル・バルエコのバイオリンパルティータ第2番の演奏を聴いたら、この近代クラシックギターという音量にも音程にも音域にもニュアンスにも優れた楽器に興味を持って、この楽器の可能性を最大限に生かす曲をあらたに創ろうとしたと思います。あるいは自分の作品に手を入れて、一回り大きなものにするとかしたのではないかと思います。
そういう結論に達して、いまでも、バッハを弾いているわけです。ラモーも、スカルラッティも、ヴァイスも、ド・ビゼーも素晴らしいですが、近代楽器で弾く、バロックというものの価値は、とても微妙なところにあるということは、いつも自覚しているところです。
今年は、この曲を演奏しようと思っていますが、相変わらず悩み多い営みです。
http://www.youtube.com/watch?v=3aZMIuAHXcY&feature=related
バロック音楽についての記事を大変興味深く拝見しました。
若い頃から、バッハのリュート組曲やバイオリンソナタ&パルティータをクラシックギターで弾いてきましたので、クラシックギターによるバッハ演奏のメリット、デメリットについては、よく承知しているところです。
マニエル・バルエコ、イェラン・セルシェル、ジュリアン・ブリーム、ジョン・ウィリアムス、デビット・ラッセルなどの演奏は、古楽器の演奏を凌駕する素晴らしい内容のものだと確信しています。それは、ピアノにおいてグレン・グールドの演奏が素晴らしいのと同じ意味で素晴らしいものだと思います。
クラシックギターでバッハを弾くことの意味と正当性を日頃主張しているわけですが、いわれなくリュートの方がいいとか、440ヘルツで弾くのは邪道だとか言う人たちに、私も抵抗してきたわけです。
しかし、「クラシック・ギターにはやっぱりヴィラ・ロボスだよね、タレルガが似合うよね」、と言われたらどう反論できるのか、と複雑な気分になるのは私もまったく同じです。
私たちのやってることの正当性は直感的に分かっているつもりなのですが、ギターのバッハよりリュートのバッハがいいよねというのとどう折り合いをつけるのか。と、もう、20年も考えています。ひらめいた答えは次のようなものでした。
もし、バッハが、マニエル・バルエコのバイオリンパルティータ第2番の演奏を聴いたら、この近代クラシックギターという音量にも音程にも音域にもニュアンスにも優れた楽器に興味を持って、この楽器の可能性を最大限に生かす曲をあらたに創ろうとしたと思います。あるいは自分の作品に手を入れて、一回り大きなものにするとかしたのではないかと思います。
そういう結論に達して、いまでも、バッハを弾いているわけです。ラモーも、スカルラッティも、ヴァイスも、ド・ビゼーも素晴らしいですが、近代楽器で弾く、バロックというものの価値は、とても微妙なところにあるということは、いつも自覚しているところです。
今年は、この曲を演奏しようと思っていますが、相変わらず悩み多い営みです。
http://www.youtube.com/watch?v=3aZMIuAHXcY&feature=related