フランスの場合など

フランスの場合など

Sekko · 2011-08-04 17:41:57 UTC+9 · 投稿 #642

今は世界各国で暮らしている日本人の日常ブログが続けて何年も読める時代なので、アメリカは多いですから、地方別、パートナーの人種別、職業別などに分けて定点観測までできるのにいまだにこんな本が新鮮だったりするんですね。私なんか、日本にいたときもまったく知らなかった日本の「地方在住、姑介護、子沢山」みたいな主婦のブログもいろいろ読んでて、カルチャーショックですよ。ある意味特殊環境にいた昔よりも今の方がずっと「日本人」が分かってきました。

ええと、フランスでも中学校(日本で言うと6年生から)から、生徒が教室移動です。しかも、ひとつのクラスで英語とかドイツ語とか選択外国語が違うと組み合わせも違うし、プールや体育館も学校外の施設に移動するし、あまり集団の行事もないし、また、飛び級や落第もあって年齢もばらばらなので、日本風の「同調圧力」というのはないので、その種の「いじめ」は少ないです。学校外のグループの対立とかを学校内に持ち込むとか、恋愛がらみの嫌がらせとかは、まあいろいろありますが、少ないだけに犠牲者の孤立があるので問題になっています。

大昔、黒人と白人の結婚について、結婚は男のステイタスを変えないので、白人と結婚した黒人女性は「名誉白人」みたいになって差別されないけれど、黒人社会を捨てた「成り上がり」と黒人側から軽蔑され、逆の場合は、白人女性は「黒人に成り下がった」として白人社会から切り捨てられ、白人女性と結婚した黒人は白人から泥棒のように憎まれるのだと聞いたことがあります。私はその説になんとなく納得していました。特にアメリカの場合は、昔、白人の農場主が女の黒人奴隷にいくら子供を生ませても「奴隷の子は奴隷」で、農場主夫人が黒人と通じたらまあ姦通で両成敗。でも、白人女性が産んだ黒人の子は原則として奴隷にならないんですよね。

で、その後、法律史関係の論文を読みまして、一般に結婚において、多くの社会で、女性は男性の「資産」「動産」だとみなされている、と知りました。男は蓄積した資産を継承させるための子孫が必要で、その子孫が自分のものである確信を持つために、自分の「個人所有物」を子供の母親にする必要があったのです。そのせいで、「・・・夫人」というヨーロッパの貴族夫人などは、昔すごく国際的にあちこちを動いてました。サロンも主催していたし。自由だなあと感心していたら、つまり人格じゃなくて「動産」だったからなんですね。
「妻」が人格でなく「もの」であるとしたら、「劣等民族」の出身でも関係ないし、逆に、「優越民族」の女性を「劣等民族」の男の「もの」化されることは許されない。父親の元にいる限りは、何歳になっても一応「子供という半人格」なんです。

結婚制度における「妻」は男の資産の一部、という視点で見ると、偏見がいろいろ納得できます。その証拠に、白人と黒人のカップルが、ホモだとかレズビアンだとかの場合は、「ホモ」ってことでの偏見は別として、人種的にどうこう言われることはありません。

まあ、私の周りにいる今の若い人たち自身にはもう適用できないですけれどね。一般に、「妻」が働き出したら「もの」のカテゴリーから外れてくるし。

私自身は、遺伝子のミックスは、かけ離れていればいるほど生存チャンスも多くなるし、ブレイクスルーするかもしれないし、恣意的な人種区分を混乱させて、いいんじゃないかと思います。でも、多分、「自分ち」の話(たとえば自分の子供がその社会のマイノリティで差別されているグループの人と結婚したがるとか)が持ち上がったりしたらアルカイックな偏見がいっぱい出てきて、すごく偏狭な嫌な「世間」になる気がします。

子供が猫を「もの」扱いせずに対等に扱ってめろめろになっているのを見ても平気なのに。やはり、「子孫を残す」という可能性がに「社会の目」のプレッシャーがかかるんでしょうかね。アメリカ人(白人女性)の友人から、思春期までは黒人やヒスパニックの子供と一緒に遊んでいたのに、思春期以降はすっぱりと切り離されて偏見を植えつけられすごくショックだったときいたことがあります。女性を「もの」のカテゴリーから解放しない限り人種差別はなくならないかも。