2009年の投稿

シュミット

Sekko · 2009-08-14 19:01:47 UTC+9 · 投稿 #329

シュミットは、若い頃に砂漠で死にそうになった時に神秘体験をしたといっており、その辺が私の関心と重なります。ユダヤ、イスラム、キリスト教に関する3部作はうまいですし、10歳の小児癌の子供が死の10日前に「神さま」に書き続けた書簡体小説『 Oscar et la Dame rose 』(ダニエル・ダリューの独演劇にもなりました)も自分で監督して映画にしたそうで、年末公開予定で楽しみにしています。今のフランスには、一昔前の無神論者と違ってこういうヒューマンな不可知論者がいて、共感をそそります。ただ、エリカからは、彼のソリプシズムはKと関係ない浅薄なものだと言われましたが。(フランス語お読みでしたら、エリカの訳少し送りますよ。このサイトの読者の感想投稿部分にメールを下されば。その場合は自己紹介お願いします。)

シュミット

あがるま · 2009-08-14 14:54:09 UTC+9 · 投稿 #328

話題の映画も殆ど知らないのですが
エリック=エマニュエル・シュミット(Éric-Emmanuel Schmitt, 1960年3月28日 リヨン 生まれ)は、この間『エゴイスト・クラブ』La Secte des égoïstes. 1996 を紹介して戴きましたが、『ピラトによる福音書』2000なんてのもありました。リヨンは聖書の登場人物で一番高潔だと云はれるポンティオ・ピラトが生まれて死んだと言はれて居る処ださうなので彼も子供の頃から親しんで居たのかも知れません。
Wikiを見るまでオペラや映画でも活躍してるとは知りませんでした。
≪“Le libertin”(放蕩者)映画版は舞台以上に全裸のオンパレードとなり、別の意味で話題となった。"Monsieur Ibrahim et les fleurs du Coran" 2004年にはオマー・シャリフ主演で映画化、2006年に撮影する書き下ろし台本による“Odette Toulemonde”では監督。≫

お相手ありがとうございます

迷える大羊 · 2009-08-11 19:50:57 UTC+9 · 投稿 #327

そうですか、ブール氏はさほど著名でもないんですね、フランスでは。そんな彼の作品がどうして米国の映画関係者の目にとまったのかは興味深いですね。

>日本人差別があるかどうかは・・・

とはいうものの、ブール氏版「猿の惑星」の猿たちは人間の文明を模写することで、勢力を大きくし、いつの間にやら惑星の支配者となったって設定でして。かのヒトラーは「わが闘争」の中で日本人を「サルマネばかりの二流民族」としておりますが、これってそういった第二次大戦前後の欧米人の日本人への偏見そのまんまじゃ?って思ってしまいますねぇ。

まあ、私個人はブール氏の小説より1968年のチャールトン・ヘストン主演のハリウッド映画「猿の惑星」の方がずっと面白い、と思いますが。

でも、いつも思うのですが、ハリウッド映画って原作がフランスだろうが日本だろうが、必ず主人公はアメリカ人、舞台もアメリカにして映画化しますよね。(例「猿の惑星」「二キータ」→ハリウッド映画「アサシン」、「ハチ公物語」→ハリウッド映画「HACHI」etc)

SFドラマ「スタートレック」にしても、遠未来で現在あるような国家主権は消滅し「地球連邦」が成立している世界の話ですが、地球側の戦艦の名は「エンタープライズ」みたいな英米風の名前ばっかり。かろうじてロシア風の「ポチョムキン」がある程度。

日本のアニメ、例えば「キャンディ・キャンディ」みたいに主人公も舞台設定も欧米人・欧米ばっかりで自国人(日本人)が全く出てこない作品なんて珍しくないのと比べると対照的ですね。グローバル、世界を相手に、とはいうものの、ハリウッド映画っていうのも恐ろしく「内向き」な世界だな、と思うのは私だけでしょうか?

Pierre Boulle

Sekko · 2009-08-11 02:59:04 UTC+9 · 投稿 #326

知られてないと思います。映画は有名なんで、漠然とアメリカ物だと思われています。ただし、SF読者には知られています。(私もその一人です。)
死後に遺稿が発見されたとかでそれが出版された時は少し話題になりました。アメリカではすごく人気だそうで、研究書も出てるとか、Xファイルにも影響を与えたそうです。近代SFの始祖的なジュール・ヴェルヌもフランス人だし、わりとSF的感性はあるのかも。ブールは、レジスタンスだったから収容所に入れられたんですよね。フランス軍の方は、ベトナムに日本がきた時はもうドイツ占領下のヴィシー政権だったから、日本と戦争状態ではなく、わりと平和的に共存してた時期があったと聞きました。ブールはレジスタンスだったから、戦後派手に表彰されましたが、当時すごくアングロサクソン的状況だったんでしょう。
日本人差別があるかどうかは・・・少なくともこっちでは問題にされてないと思いますけど。私は彼の映画はどれもあまり好きじゃないです。

ピエール・ブール氏

迷える大羊 · 2009-08-10 21:44:31 UTC+9 · 投稿 #325

ってフランスで作家として著名なんですか?今頃、と思われるかもしれませんが、私、有名な映画「戦場にかける橋」「猿の惑星」の原作者がフランス人だったなんて最近知ったもので。

どちらも英米人の原作とばっかり思ってました。「戦場にかける橋」はの泰面鉄道建設をめぐる日本軍と連合軍捕虜の話、「猿の惑星」は猿と人間の立場が逆転した惑星に不時着した主人公が「動物」としての扱いを受ける皮肉っぽい冒険談で、チャールトン・ヘストン主演で映画化されたものが有名。

この方、第二次大戦中、ベトナムで1年半ほど日本軍の捕虜になったことがあり、そのころの体験が作品に影響しているようで。特に「猿の惑星」に出てくる猿たちは日本人のカリカチュア、との説が映画好き、SF好きの間には根強くあるのですが・・。
私個人も彼の別のSF作品「カナシマ博士の月の庭園」における日本人の扱いをみると、さもありなん、と思ってしまいます。

ちなみに「カナシマ博士の月の庭園」は米ソに先駆けて月到達に成功した日本人科学者「カナシマ博士」がシステムの欠陥で地球に帰還できず、月面でハラキリをして果てる、といった話ですが・・・。

同期の桜

迷える大羊 · 2009-07-21 22:40:25 UTC+9 · 投稿 #324

いつも、お忙しい中、恐れ入ります。なるほど、日本みたいに、同年齢の人間のほぼ全員が横並びに進級・進学しないので、「先輩・後輩」関係が生じようがないわけですか。私自身は目上の人間に対しての礼儀云々は苦手なタチなので、フランス人がちょっとうらやましいですね。

>グランゼコール

しかし、お話伺うとこれすごくないですか?日本の「学閥」、霞が関のキャリア云々なんて話が可愛く思えてくるような強烈なエリート集団なんじゃ?。あと、フランスの大学には国立しかない、というのも意外で、初めて知りました・・。

今日も、「ルパン三世」のパロディを演じるイタリアのお兄さんの映像を見て大笑いしてました・・。

先輩とかは・・・

Sekko · 2009-07-21 02:16:51 UTC+9 · 投稿 #323

あまりないですね。少なくとも高校レベルまでは。部活も学校の教育活動としてはありません。ただ小学校などは水曜が休みでみな地域のスポーツクラブとか音楽院とかに行きます。公立のものは親の所得によって経費も変わり、教育費はそんなにかかりません。でも学校での音楽とか体育がばらばらなので、学校外で活動してる子としてない子の格差は開きますね。音楽院に行かない子は中学を出る時点でドレミも読めなかったり。
そもそも、学年ごとに年齢差があるので、高校出るまでに5人に一人はどこかで落第してますし、逆に飛び級する子もいますから、中学最終学年のクラスにで13歳の子と18歳の子がいるって状況もあります。男の子で13歳と18歳っていったら、体格も体力も全然違うし、これでは当然、日本風の体育の授業とか部活とか、できませんしね。その代わり、その上のグランゼコール予備クラスとかグランゼコールとかのレベルになると、実年齢と関係なく「同期」のつながりは深くなります。大学も医学部だとかは、1年目終わりの選抜試験に合格したかどうかで同期のつながりが生まれますね。国立しかないので、その後も基本的にずーっと。サークル活動も始まり、グランゼコールなんかでは2年生が新入生を勧誘したりするのは日本と同じ光景です。免状社会なので、同じ新卒で同じ会社に入社しても、出身校によって初任給も差がついたりします。学部卒の2年目社員より、グランゼコール卒の新入社員の方が高給だったりもします。年齢も飛び級や落第をひきずったままですからばらばらですしね。
ただ、日本風の塾もないし、教育社会主義みたいな国なので、その気になれば、教育費が限りなくゼロに近い状態でもエリート免状を得ることは可能です。実際はやはり親の学歴水準によって情報の差が出てきますが、少なくとも、イギリスみたいな感じではないです。

先輩後輩

迷える大羊 · 2009-07-20 19:07:01 UTC+9 · 投稿 #322

あと、日本の学園アニメを眺めて、あっち(フランスなどの人)が違和感あるのでは?と思ったのは、先輩後輩関係ですね。日本の学校ですと、年次が下の下級生は年次が上の上級生に対しては敬称で呼びかけ、基本的に敬語で話すのがお約束ですよね。もちろん、学校により、所属する部活動により厳密さの程度は異なりますが。フランスやヨーロッパの学校にこういう年次による上下関係ってあるんですか?

これ、感覚が外国の人にはあまりよくわからないのかどうか、「~SAN(さん)」「~SENPAI(先輩)」って日本語そのまんまの字幕がついてたりします。
「けいおん!」劇中でも、新入部員・下級生の子は主人公たちを「~先輩」とか「~さん」と呼んでますし、ギターの演奏技術は明らかにその下級生の方が上だけど、「先輩・上級生」である主人公の「顔を立てて」リードギターの座を譲り、サイドギターに回る、なんて場面があったりするけど、理解されたかな?これ、なんて思ったりしますが。

学校だけではなく、こういう年次による先輩・後輩関係は企業に入ってもあるし、日本の企業社会で転職者がぶつかる面倒は、立場や経験を共有する「同期入社組、同年次」がおらず、社内での立場が定まらず、人間関係が築きにくい、というのもありますし。
そもそも、学生の就職活動で「部活経験」が有利、とよくいわれるのはこういう「組織適応力」というか「人間関係力」を期待される部分が大きいわけですし。

そういえば、日産自動車現社長はフランス人のカルロス・ゴーン氏ですけど、彼はこういう日本的人間関係とか人事みたいなものをどう思っているのか、興味深いですね。
彼も日本では毎年4月1日に学校出たての若者を前に「え~諸君らは新社会人として・・」なんてやってるんだろうか?なんて考えてしまいます。

今までのご質問、お話の前後から察するに娘さんにいろいろおたずねになったみたいですね。娘さんたちに私からも「ありがとうございます」とお伝え下さいませ。

学校事情

迷える大羊 · 2009-07-20 00:25:06 UTC+9 · 投稿 #321

>一般のフランス人からの認知度は低いというか、ないですよ。

そりゃそうでしょうね。日本人からみても特殊なカルチャーですし、あれは。日本でも新聞などでもたまに「あんなスカートいいの?」みたいな投書をみかけます。
私なんかの高校時代、ツっぱっている、あるいはトンがっている女子高生のやるファッションは現在とは逆に極度に丈が長めのスカートをはくことで、教師や親も、むしろ長いスカートの方を警戒したり、目をつけてたりしましたね。

私が思うに丈が短くなりだしたのは90年代くらいからじゃなかろうか、と。この時代からヤンキー(おわかりになるでしょうか?要するに80年代風不良とでもいいましょうか)が「ダサイ」ものとなり、その象徴だった長めのスカートが廃れだし短くなり出したような。あと長いのがダメなら短くすりゃあいいんだろ!みたいな十代の子らしい「反抗精神」もあったのかも。

最初はトンがった子たちがやっていた制服に短めスカートも、いつの間にやら普通の子たちにも「普及」しちゃったみたいで・・。もちろん、苦々しく眺める親や教師もいるのでしょうが、十代のころってそういう「反抗」をカッコいい、と思う時期ですし、注意しても効果なくて、今やすっかり違和感がなく、お馴染みの風景になった、ってところでしょうか。

あと、海外の学園もののマンガとかアニメに関するコメントを見ると、どうも「部活動」っていうのも日本特有のものなのかなぁ?と思ったりするのですが、どうなんでしょう?
フランスの学校に相当するものはあるのでしょうか?

日本の学校だと部活選びによって学校生活の楽しさとか意義がかなり変わってくるようなところがありますけど。

女子高生

Sekko · 2009-07-19 19:05:49 UTC+9 · 投稿 #320

こんなのいるよ、って次女が言ってました。次女も昔、日本でルーズソックスとか買ってましたね、仲間内コスプレ用に。し亜k氏、さすがに一般のフランス人からの認知度は低いというか、ないですよ。制服自体が基本的にないですからね。
私も、日本の女子高生の超ミニスカートとかはマンガの世界だけのものかと思っていたら、日本で、実際に普通に町を歩いてるのを見て驚いたことがあります。信じられないです。自分がそういう時代に女子高生じゃなくてよかったし、そんな日本で娘たちがそういう格好をしてるのも信じられません。長女は、東欧の若い女性は自由化の反動ですごくセクシーな格好をしてる、パリでは考えられない、と言ってましたね。パリのリセの子のデフォルトは1968年以来ジーンズじゃないかな。

日本式女子高生 IN フランス

迷える大羊 · 2009-07-19 00:14:23 UTC+9 · 投稿 #319

以前、「おしゃべりルーム」で日本アニメの学園ものなんて、あっち(フランス・ヨーロッパ)の人にわかるんかしら?みたいなスレを立てましたが、こんな映像を発見。今年のJAPAN EXPO映像らしいのですが・・。

http://www.youtube.com/watch?v=nEmt2mn6VWk

思わず、うーんと唸ってしまいました。まさか、フランス(あるいはヨーロッパ)の少女の日本式女子高生ルックが拝めるとは夢にも思いませんでした・・。
フランスやヨーロッパで日本式女子高生ルックのグッズって入手可能っていうか、簡単に手に入るものなんですか??

あとこの映像、以前から話題に出してる日本アニメ「けいおん!」(すみません、最近のアニメってこれしか知らなくて)のコスプレで、「うんたん、うんたん」なんて内容知らないと出てこないギャグなんですが・・・。
このアニメ、日本以外では放映されていないし(先月放送終了)、DVDも出てないのに(7月末発売予定)、どうやって観たのかな~(棒読み)って野暮なツッコミはおいといて、観察すると日本で目ぼしいアニメが放映されるとすぐ、世界各国語の字幕つき映像がアップされるんですよね・・。誰が翻訳してるんですかね?

ここのところアニメ話ばっかりでなんですが、観察すると面白い上に謎がつきないんですよね~。

特殊と普遍

Sekko · 2009-07-16 18:16:45 UTC+9 · 投稿 #318

そうですね、すごく特殊な文化の中での特殊な出来事の描写の中に普遍性がかえって際立つってこともありますよね。みんな違ってるのがデフォルトで、その中に共通点を発見すると、しみじみとなるっていうのはあります。私の場合あまり自分と状況が近いと共感の仕方もけっこう閉鎖的になります。

フランスにはフランス語帝国主義がありますから。
世界中にあるアリアンス・フランセーズの力とか、けっこうすごいですよ。一昔前までは、アフリカとか、アメリカンスクールのない国はあってもリセ・フランセのない国はないというので、あちこち転勤する英語圏の家族は、子供を日本なんかでもわざわざリセ・フランセに入れてました。

逆に、アメリカなんかでは移民のブロークン英語でもまあOKですが、フランスではフランス語がちゃんとできなければまともに相手にしてもらえない時期が長いでした。でも、ちゃんとできれば、全く対等に扱ってくれるのでやりやすいとも言えます。小学校でも韻文をせっせと暗誦させたり作らせたりしますし、理科系でもフランス語や哲学のカリキュラムは文科系と同じだから、日本の子の日本語能力よりも平均して優れてるかも。

アメリカでは中部の「田舎」とかでは、自国の悪口を聞くチャンスなんかそもそもなくて、世界はアメリカしかないと思ってる人が大半ですから、アイデンティティの確立が大変だったヨーロッパ諸国なんかとは違うでしょうね。

オタクはアヴァンギャルドな語感があるみたいですね。まあ、私は、今や、国の差よりも世代の差の方が大きいなあというのが日々の実感なので、なんとも言えません。

フランス語の数表現2

迷える大羊 · 2009-07-15 20:22:57 UTC+9 · 投稿 #317

しかし、石原知事は一体何を考えてこんな発言を?彼の経歴に何かフランスに反発を抱くようなところってあったかな??
でも、前から論じてますが、フランス人も意外とナイーブというか人の言うことを気にするというか。

たとえばの話、英米人なら、「英語にはFuckだのBitchだの下品な罵倒語が多すぎる、国際語に不向き」みたいなことを言われても鼻にもひっかけないような気が・・。

特にアメリカなんて「自国の悪口」は聞きなれてるようなところがあるし。英国などは自国に絶対の自信があって、それこそ、一部ヨーロッパを除いた外国のことなど全く興味なさげな気がしますし・・。まさに本物の「中華思想」の持ち主かも。

ちなみにネットで観察する限り、ヨーロッパでウケてる日本式マンガ・アニメの類もイギリスではいま一つといった印象ですね(まあ、マニアが全くいないってわけではないらしいけど)。

もっとも日本のマンガ・アニメ(黒沢・小津映画も)って別に外国に広めようと思って作ったわけじゃなくて、あくまで日本で日本人が楽しむために作られたもので、本来「国際的」とは最も縁遠い代物だと思うんですが、そういうものに限って、海外でウケる。

具体的に名を挙げるのは憚られますが、逆に日本人が勝手に「国際的」とか「国際人」と思っているコンテンツやアーチストに限ってまるで相手にされないのは皮肉だよな、と思うのは私だけですかね?
まさか、「オタク」が世界共通語になってるとは思いませんでした。別に外国に広めたい日本語でもないのに・・。

フランス語と数

Sekko · 2009-07-14 08:07:21 UTC+9 · 投稿 #316

この話、当時すでに、このサイトでも話題になってたような覚えがあります。石原知事は確か、同じ頃カルチエ財団の現代美術展にもけちをつけたんですよね。
実際の計算とかでは、読み方よりも数字の字面に反応するのであまり関係ないと思います。ベルギーのフランス語では今でも、70とか90を60足す10とかじゃなく、独自の呼び方をします。フランスでは電話番号を、ふた桁ずつまとめて言うのガ普通で、そういう時は、60台とか80台が聞えても6とか8とかすぐに書きとめられず、最後まで聞かなければ実は70台か90台か分らないので不便です。で、英語では日本風に、一桁ずつ読み上げるので、その方が分りやすくて便利だなあと、異文化体験をしたフランス人ははじめてフランス語のふた桁まとめの不便さに気づきますよ。
後、これも前書いたと思いますが、ドレミの読み方が「ソ」が「sol」で「L」も発音するので、けっこう不便です。ドも昔は ut だったんで、「T」も発音し不便なのでドが一般的になったのに、ソは相変わらずソルなので、面倒だから私は時々「ソ」ですまして音楽の生徒に悪影響を与えています。ソルだとスピードが出ないんです。数字も口頭の場合、早く数えにくいですね。私は、早く数えたい時は日本語で考えることにしています。後は、何でも慣れというか、みんな母国語をこんなものだと思っているわけですからね。
ただ、本当に効率に差がある時は、便利なものが最終的に他を淘汰すると思います。漢数字よりアラビア数字、ローマン数字よりアラビア数字というように。数字さえグローバル化していれば後の読み方は数学でなく文化ですから、確かに他の国の批判をするのは教養がないと思われてもしょうがないですね。フランスは国家的に数学教育に力を入れてる国ですしね。
日本での「事件」も所詮三面記事ですから知らない人の方が多いでしょう。
最近、日本製ゲームのパッケージを、日本のものは登場人物のキャラの絵なのを、ヨーロッパ向けのものではデザインを変えて帽子とかシンボリックなものにしたそうなんですが、どちらのデザインがいいと思うかというアンケートをとったらフランス人は圧倒的に日本用パッケージを支持したそうで、キャラへの思い入れがフランスと日本では似ているのだという話を読みました。そんなところも日本のコミックやアニメのフランスでの人気につながっているんでしょうね。

フランス語の数表現

迷える大羊 · 2009-07-13 22:16:28 UTC+9 · 投稿 #315

最近まで知らなかったんですが、石原慎太郎都知事が何でも、「フランス語は数数えられない、国際語に不向き」などと発言。仏語学校校長のフランス人と日本人のフランス語関係者との間で裁判沙汰になってたみたいで・・。

http://www.kit.hi-ho.ne.jp/msatou/05-08/050821tokyo-ishihara.htm

最近みたニュースでは、石原都知事の発言への不快感はわかる、としながらも特に被告たちが損害を被ったとはいえない、ということで原告側の損害賠償(フランス語への名誉棄損、語学学校への営業妨害といったところか)の訴えは却下されたようですが。

ところで、私はフランス語は全くの門外漢なんですが、上の記事中のフランス語解説を読むと(下の文)、うーん、確かにややこしいかも、少なくとも俺は簡単に覚えられないなぁ、なんて思ったりしますが、竹下先生はフランス語ビギナーのころ、数表現につまづくことはなかったですか?

「もっとも、70をSoixante-Dix(60たす10)、90をQuatre-Vingt-Dix(4かける20たす10)と言うなど、日本人から見れば複雑なのは確かだ。」

あと、この騒動、記事中では「ル・モンド」紙でも報道され、あちら(フランス)でも物議をかもしたとあるんですが、そうなんですか?
個人的には「ほっとけば?フランス好きは日本に他にいくらでもいるし、都知事が何をいおうと関係なくフランス語習うでしょ」って思うだけですが・・。

店(終わり)

Bobby · 2009-06-27 14:13:01 UTC+9 · 投稿 #314

magasinをめぐって、いろいろとありがとうございました。コンテクストの中から浮き上がってくるmagasinがみえたような気がします。
フランスならではの「小売りの専門店」が、もとはといえばテーマだったのですが、最初に聞いたフランス人の知人はpoissonnerieのほうへ関心が行ってしまったようです。
ご親切でわかりやすい解釈に感謝いたします。

店の話(続き)

Sekko · 2009-06-26 22:03:13 UTC+9 · 投稿 #313

私は日本語の保存と貯蔵のニュアンスの差を無視して使ったのですが、時間を気にするかどうかより、それこそ、語源的には、物を、ある「場所=蔵とか」に保存するのを貯蔵というんでしょう。「建築物の保存」なら、貯蔵とは言えませんし。で、magasin は、それでいうと、正確には貯蔵可能な商品を取り扱うもの、となりますね。今は一般的な「店」という意味にも使われているので、Magasin où l'on vend du poisson ということは言えますが、でも「靴屋=magasin de chaussures」のような意味で「魚屋= magasin de poissons」といわないことは確かなので、やっぱり生ものかどうかは大いに関係があると思います。commerce も一般的に店と使えますが、poissonnerie がpoissonnierと関係があり、commerce がcommerçant と関係があるように、そこに働いている人の顔が想定される小売店であり、magasin はデパート=grand magasin にも使えるように、ハコものというか、空間そのものと関係がありますね。ちょっとシックな含意を持たせることもできるものとして「maison」というのもありです。これならレストランでも使えることもあります。
レストランは物を売るというよりサービスを売るので、レストランをマガザンといえないのは、美容院をマガザンと言えないのと同じですよ。でも日本語では美容院でも店とか言いますよね。それは商業施設の建物の総称だからでしょう。日仏で完全に同じ概念の店の言葉はないんではないでしょうか。ヨーロッパなどは同業組合の歴史が長く「メチエ」の概念が根強くてそれが小売にも反映してるような気がします。

「店」

Bobby · 2009-06-26 11:04:03 UTC+9 · 投稿 #312

ご回答どうもありがとうございました。真夜中のエッフェル塔、素敵ですね・・・

magasinの件ですが、アトリエがあるかどうかというboutiqueの条件、おもしろいと思いました。とすると、「保存」がきくかどうかがmagasinの見分け方になるのでしょうか。

「保存」とつながってきますが、倉庫という語源的ニュアンスからすれば、「貯蔵」できることかな、と別の方向から勝手に考えていました。というのは、もう一人知り合いのフランス人に聞いたところ、「レストランを除いてすべてmagasin」だというのです。レストランは確かに日本語では「店」といいますが、商店ではありません。商店と店の違いは何か?と考えて、stockerが可能かどうか、に思い至りました。

ただ「保存」と「貯蔵」は同じようで微妙な違いもあります。「貯蔵」は「保存」のように時間を気にしません。ストックされていても午後にはなくなることも、そのまま10年後まであり続けることもできます。生鮮品でも加工品でも広く捉えることができます。また穀物の貯蔵であれば、magasin de grainesがそのまま、現在の「店」に置き換えられているような気もします。
いま問題にしているのは魚屋ではなく「店」なのですが、ふと思い立ってpoissonnerieの定義をインターネットの辞書(CNRTL)でみてみると、筆頭にMagasin où l'on vend du poisson et des fruits de merとありました。

commerceはmagasinより商店のニュアンスが強く限定される感じがあるのですが、magasin以外に専門店であり、また日本語のように一般的に広く使用される「店」はフランス語にあるのでしょうか?

magasinについて

Sekko · 2009-06-25 17:05:28 UTC+9 · 投稿 #311

magasinというのは、アラビア語起源で「倉庫」のような意味だったと思います。だから、基本的には生鮮食品を売る店には使いません。magasin d'alimentation というと、缶詰や調味料とか、保存できるものを中心に想定されているからでしょう。魚屋はだから、決してmagasin de poissons といいません。marchand de poissons ですね。一般に道に面した小さな店はブチックと呼べます。後は、フランスは今でも職人の資格が厳密なところなので、そのブチックの中にアトリエがあるかどうか、つまり自分で製造してるかどうかによって、店の名称が規制されるので(パン屋さんなど特に)、チョコレートなど、日本風に考えれば少し保存がききそうなものでも、magasin とかいいませんね。

エッフェル塔のことはよく知りませんが、今サイトhttp://www.insecula.com/musee/M0054.html を検索したら、この季節なら Escalier : 9h00/0h45 dernier accès minuit とあり、1665段を8分台で制覇したとかいう最近の記事も見つけたので、上れるんじゃないでしょうか。何らかの理由で禁止の時もあるのかもしれません。しかし零時まで上れるとは知りませんでした。さすが観光都市ですね。(私はエレベーターですら上ったことがありません。東京タワーには完成した翌年に上り、そこではじめて「外人」観光客に英語で声をかけられたのを覚えてますけど・・)

magasin

Bobby · 2009-06-19 12:23:36 UTC+9 · 投稿 #310

フランス語の「店」にはいろいろな言い方があります。magasinは知人のフランス人に言わせると食べ物を売っている店は省くそうですが、magasin d'alimentationという言い方もあります。たとえば、魚屋poissonnerieはmagasinではないのでしょうか?ご回答のほどよろしくおねがいします。
また余談ですが、エッフェル塔には階段で上れなくなったと聞きましたが、本当でしょうか?ご存じだったら教えてください。

hommisme

Sekko · 2009-02-01 17:15:45 UTC+9 · 投稿 #309

日本でも今は離婚や再婚が多いと思います。

でも大きな違いは、日本では、離婚家庭の子供はほぼ、どちらかに引き取られて(昔は父の「家」、今は母個人というのが多いんでしょうか)、もう一方の親との付き合いがなくなるケースが多いようです。
フランスでは「家」の戸籍とかないので一昔前までは、離婚すると母親が親権を持つことが多いでした。でも、Francophone 系の国ではカナダなどもそうですが、フェムニスムと対をなす「オミスム=Hommisme」の運動が盛んになり、ヴァカンスの半分を父親のところで過ごすのは普通どころか、週の半分を父母が交代で、あるいは隔週でというケースも増え、親権も両方が行使できるケースも増えています。だから子供の学校を中心とした近くに両親(の再婚家庭)がそれぞれ住むこともよくあります。だから、子供たちも父母の新しい配偶者を普通にBelle-Mere とか Beau-pere とか呼んでいるし、彼らも一緒に住む親権を行使できる可能性も開けています。祖父母が孫と会う権利もあり、子供が離婚した後でもう孫と縁が切れてしまうという状態を避けることもできます。

まあ、これはこれで、子供の情緒が不安定になることもあるので、特に、片方の親が満足のいく再婚をしないまま前夫や前妻に恨みを抱いてる時とか、けっこう問題もあります。生き別れは死に別れよりも大変だ、というのはありますね。14歳までは子供には拒否の権利がないのです。

でも、父親としての権利を母親と同じく保証されているということで、父親に育児の自覚が出て、分業じゃなく、「いざとなれば100%の親」という意識があるのとないのでは、夫婦の関係も変わるかも、と思いますね。

ありがとうございました。

nao · 2009-01-30 17:08:23 UTC+9 · 投稿 #308

配偶者の息子、とお聞きして一瞬、「え~それつて、我が子なのに?」とおもつたのは、やはり日本にいるからですね。地方の差、現代の言葉の移り変わりを教えていただき、勉強になりました。今日、フランスのニュウース読みの会で友だちと一緒にお答えを見せて頂きました。皆さん「へえ~配偶者の子つて、どちらの子なの?」「お互いの相手の子よ」と話すのを聞いていますと、やはり日本ではまだまだ、Famille recomposeeは少ないとおもいました。ありがとうございました。

sukunain

naoさまへのお答え

Sekko · 2009-01-29 17:34:34 UTC+9 · 投稿 #307

地方的な違いもあります。 南の Languedoc, Roussillon などでは、gendreも beau-fils も両方、婿を指せますが、他では、beau-fils は、配偶者の息子に限定されることが多いみたいです。今は特に、離婚や再婚 などによるfamille recomposee が多いですから、beau-fils は、そういう場合の義理の息子、というのが普通ですね。世代的に考えても、配偶者の息子という意味での義理の息子の絶対数が多いですから、「beau-fils=配偶者の息子」が一般的です。
また、今は、子供世代の離婚も多いから、gendre が gendre でなくなることも多いわけで、娘婿にあまり執着しないように beau-fils という言葉=位置づけが無意識に避けられてるのかなあ、という感じがしないでもないですね。
gendre が普通に使われているのに比べて、確かに、bruはちょっと古臭いですね。封建的な感じがします。今時、自分の娘が相手の親から bru と呼ばれてたらちょっと嫌かも。
日本では伝統的に嫁-姑の関係が、犬猿のように言われますが、フランスではgendreとbelle-mère の関係がもっとも緊張したものととらえられているので、その辺の温度差もあるかもしれません。gendreはいつまでもgendre でしかなくて、beau-fils としてフュージョナルな関係にはなれないぞ、みたいなね。

それに比べれば、belle-mère とbelle-fille は、わりと摩擦が少ないと了解されてるみたいです。まあ実際はケース・バイ・ケースでしょうけど。

beau fils et gendre

nao · 2009-01-25 08:56:10 UTC+9 · 投稿 #306

フランス人語の先生(フランス人男性)に「婿」のことを、beau fils といいましたら、「その言葉をつかつてはいけません。gendreを使いなさい」といわれて驚きました。神父さまからの手紙にはやはりgendreという表現がつかわれていました。お二人ともVouvoimentの関係ですので、vousで話すときにはbeau fils をつかつてはいけないのかしら?とおもいました。またgendreが手紙の中だつたことを考えると、文章中ではgendreをつかうのかしら?と思いました。「嫁」には文章中でbruが使われると辞書にありますが、まだこの言葉を文章中でみたことがありません。(あまり勉強できていないせいですが・・)。belle fille ということばが美しいせいか、この言葉しか知りませんでした。これらの使い分け方をご教示いただけますと、幸いに存じます。