キリスト教13の不思議

本の紹介
一神教・二元論・三位一体・七つの大罪・十戒と十字架・一万一千人の処女殉教者・一三日の金曜日…… キリスト教の秘密は「数」にあり! キリスト教の成り立ちから、信仰の普遍性と特殊性、そしてキリスト教徒のメンタリティまで、1〜13の数字にちなんだテーマを通して複雑かつ多面的な宗教の核心に迫る、意匠を凝らした唯一無二の入門書!
書誌情報
- シリーズ
- シリーズ: 講談社学術文庫
- 著者・訳者等
- 竹下 節子 著
- 書店発売日
- 書店発売日 2026年06月11日
- 判型・ページ数
- 判型・ページ数 A6判 304ページ
- 定価
- 定価 1,540円(税込)
- ISBN
- ISBN 9784065440698
著者のコメント
この本は中央公論新社からちょうど10年前に刊行された『キリスト教の謎』という単行本を講談社学術文庫で再刊してもらったものです。緻密な校閲さんのおかげでエラーを訂正できたこともありがたいですが、なんといっても、世界の「一神教文化圏」の地政学が大きく揺らいだこの10年を理解するためにも、新しい意味と意義を持てるものだと確信しています。
「数」をテーマにしたので、文庫版の後書きも工夫してみました。ぜひお読みください。
昨年は初のアメリカ人教皇レオ14世が登場しました。19世紀末に、産業革命を前にして、テクノロジーと人間性の関係にはじめて触れた社会回勅を出したレオ13世に倣って、レオ14世も、日々、世界を変えていくデジタル技術、AIと人間について5/27に回勅を公開しました。
すべてのテクノロジーは人間の創造性と結びついているので、それ自体を否定するわけではもちろんありません。批判されているのはデータ資本主義、権力のインフラストラクチャーとして使われるAIです。「どんなアルゴリズムもヒトの命についてのモラルの責任を負えない」「体を忘れる文明はヒトを忘れる」などいろいろ考えさせられます。
インターネットやAIがもはや「道具」でなく「環境」になってしまった時代に、巨大ビジネスや専制国家に対して教皇は堂々と正論を口にします。そんな教皇を生んだ「キリスト教」について、歴史や文化の多面的な背景を考えることで理解の一助になればと願っています。