2007年の投稿

選挙三題

Sekko · 2007-06-18 07:17:18 UTC+9 · 投稿 #336

選挙の速報をずっとやってまして、400といわれたUMPが318どまりで左派が思ったより健闘したことが分かりました。1回目に棄権したPSシンパが、さすがに危機感を感じて投票したらしく、modemも一応3席で、バイルー一人、という自体を免れました。ニュースはアラン・ジュッペが落選して大臣を辞任したこと、セゴレーヌ・ロワイヤルがオランドとの別離を発表したことですね。これでセゴ新党がバイルート共闘して中道左派を形成という可能性も出てきました。ちょっと流れが面白くなってきたかも・・・です。
しかし、5月6日にもしセゴが勝っていたら、あの二人は果たして仲良くエリゼ宮入りしていたのか・・・疑問ですね。今二人が分かれるのはすっきりしていいことだと思いますね。

どうぞ言ってください

Sekko · 2007-06-17 23:27:40 UTC+9 · 投稿 #335

今度のサルコ効果で一番よかったのは、潜在的インテリ左派のノンポリたちが、サルコ当選以来、ネット上でかなり活発なネットワークを築きつつあって、情報の交換や戦略の交換をしていることです。私のところにも毎日いろいろなものが入ってきて、ブログでもなかなか芯のある論議がされつつあります。すごく変わったなあと思います。私が関係するアーティストの世界と教育者の世界がけっこう動いているので、サルコのおかげで昔よりかえって連帯感が増しています。サルコはもう大分前から「ブレアとなかよし」を強調していて、批判されて去っていくブレアやブッシュとなかよしでどうするつもりだと言われているのですが、EUを通してブレアとの友好を使いまわそうと思ってるんですね。
今日の第二次投票、火曜にボルローがTVAのソシアル値上げを発表してからPSは急遽ソシアルTVA反対でスローガンをまとめました。どこまで有効化・・・ソシアルTVAとは、企業の負担する社会保障を値下げして、その分をTVAの値上げで補うというものです。それによって、雇用が促進され、資本が中国やインドに行くのを防ぐって言うんですけど、それによる物価上昇はない、と言うんです。企業は、社会保障が減る分商品の値段を下げるから、だそうで、冗談も休み休みにと言いたいです。このユーロ高の上、TVAが5ポイント上がって24.5% になれば、貧困層には致命的です。 しかし、実は、社会党も確かこの前までTVA値上げの可能性を言ってたはず・・・この争点は、ただ、飛びついたというだけで、アトランティスト・サルコがEUを完全にネオリベに明け渡そうとしている危機をもっと言い立てないとだめです。
ファビウスとDSKがPSと極左をまとめて新社会党、セゴとバイルーが中道左派を一つの勢力として固める、というトライアングルができるともっと流れがよくなると思うんですが・・・今日の夜の結果、彼らがなんていうか聞いてみましょう。

もう一つだけ言わせて下さい

古川利明 · 2007-06-17 22:14:50 UTC+9 · 投稿 #334

私ばかり書いてしまって本当に恐縮ですが、もう一つだけ言わせて下さい。今日の日経外電面に、そのEU憲法が発効した暁に創設される新大統領職ですか(正式名称はナントカ議長だったかもしれませんが)、それにサルコジがブレアを就けるつもりでいると報じていて、思わず「唖然」としました。イラク戦争を主導したのみならず、今回、事実上の不信任を突き付けられて中途退陣した人間を、それもよりによって「EUの顔」ともいえるポジションにつけようとするなんて、デタラメもいいところじゃないですか。日本にいる人間が何で、こんなにキレてどうすんのかって気がします。日々、大陸で生活している人達、もっと怒っていいと思います。サルコジは「有権者=主権者」をナメ切っているから、こんなことをしようとしてるんですよ。

「5年後」はもう始まっている

古川利明 · 2007-06-16 17:29:03 UTC+9 · 投稿 #333

もう少し続きですが、そのアエラの「セゴレーヌ本」の記事を読んで、セゴレーヌの躍進に嫉妬した夫のオランドが、それを阻止するため彼女とは犬猿の仲だったというジョスパンを引っ張り出すというくだりがありますが、同じ「女性候補」でも、ヒラリーの方はダンナのクリントンの方が既にオモテから引いてしまっているので、そこらの折り合いはつけやすいというところはあるんでしょうね。ただ、私に言わせれば、「5年後」はもう始まっています。ちょうど2000年の米大統領選で、本当は勝っていたアル・ゴアが、その後、深く「野」に下り、「地球環境問題の伝道師」として全世界を練り歩いて、これだけ世論を変え、最終的にはブッシュの政策を転換させることができたように、いずれにしても、今回はセゴレーヌもバイルも、とにかく名前を売って、知名度は勝ち取ったわけですから、本当の勝負はこれからだと思います。そのためには、サルコジ政権の監視役として、「悪い政治」にならないよう、ブレーキをかけていくということがすべてだと思います。この2人が痛烈にサルコジを批判することで、彼もその影響力を無視できないでしょうから。それとサルコジに関していえば、本来であれば、「今回はデキすぎ」と怖くなるくらいで、マトモな感覚でしょう。今度の選挙戦、そして、組閣を見ていても、その深く結びついた「人間関係」からサルコジを支えているとは思えない。ミッテランにしろ、シラクにしろ、その子飼いたちと親分との間にある濃密さがないんですよね。「何とか、ワシらの親分を男前にするため、一肌脱ごうか」っていうところが、感じられない。利害打算から1本釣りされた連中ばっかりで、今のフランス社会が抱えている「貧富の格差拡大」ということに、どこまで真剣に取り組もうとしているのか、全然、見えてこない。そうならないよう、きちんと監視するのが、ジャーナリズムであり、知識人の役割だと、私は思います。「猿回し」で「猿」をちゃんと調教するのは、主権者の責務ですからね。それらも含めて、これからの5年間は非常に大事だと思います。

続き

古川利明 · 2007-06-15 00:52:51 UTC+9 · 投稿 #332

それで、選挙戦術から言えば、サルコジ与党に勝つためには(というより、これ以上負けないためには)、選挙協力する以外ないですが、PSもバイルも、どうしてそれをやらないんですか。その意味では、セゴレーヌが取った行動は極めてまっとうだと思いますが、それがPSの内部で孤立しているっていうのは、いったいどういう状況なんですか?足の引っ張り合いばかりで、どうしようもないですね。これは、オランドが党首の器ではないってことですか?いずれにしても、オランドは下院選後に党首辞任は不可避ですから、この際、党首をセゴレーヌに交代して、一から出直したらどうですか。余計なことかもしれませんが、ここで、オランドとも離婚して、スッキリした方が、後々、尾を引かないと思いますけどね。

勝負は一瞬のタイミング

古川利明 · 2007-06-15 00:32:22 UTC+9 · 投稿 #331

「下」で書き込んでいる内容(セゴレーヌがバイルに共闘申し入れ)を、14日付の日経朝刊が記事にしてました。これは既に何度も述べていますが、大統領選の第1回投票の直後、バイルが19%を得票を獲得した直後に、「2位・3位連合」を組み、バイルが旧UDFの組織を締めて決選投票に臨んでいれば、セゴレーヌは間違いなく、サルコジに勝っていました(バイル新党の結党の意志表明は、大統領選の後で十分だった)。おそらく、「セゴレーヌ当選」であれば、PSと同じ内紛がUMPで起こっていたと思いますね。「勝てば官軍」ですよ。「鉄は熱いうちに打て」の諺通り、勝負は「タイミング」がすべてですよ。バイルの「自主投票」呼びかけでも、もう少しUDFはまとまると思っていましたが、甘かったですね。確かに、大統領に当選するのも大事ですが、それ以前に「政治家」として、そして、一人の人間として、どう行動するかだと思います。あの時点で、有権者の間(特に若者たち)からは「Tout sauf Sarcozy」の声が強かったわけでしょう。であれば、その期待に応えることこそが、政治家の務めじゃないですか。その期待に応えられなかったPS、そして、バイルの責任は重大ですよ。何度も言う通り、今度の大統領選はやるべきことさえきちんとやっていれば、ちゃんと勝てていた試合なんですから。であれば、今ごろ、「大統領・セゴレーヌ、首相・バイル」でPS300議席、バイル新党100議席で下院選圧勝ですよ。バイルが切り崩すべきは、何よりも、UMPに流れた旧UDFの連中だったわけですから。なぜ、バイルが「自主投票」を言ったか。サルコジが「下院選でUDFの候補者が立つ選挙区すべてに対立候補を立てる」と脅したからでしょう。それに屈したというのが、すべてですよ。しかし、まだ、投票日まで時間がありますから、やるべきことは、まず、きちんとやるべきでしょう。「今後」は、それを踏まえてからだと思います。いずれにしても、「今」を全力で生き切らない人に、「未来の展開」もありませんからね。

うーん

Sekko · 2007-06-13 06:09:02 UTC+9 · 投稿 #330

またメディア操作でUMP圧勝ってもう最初から言ってますから、3週間前セゴレーヌに投票した若者が投げちゃって、棄権率47%でしたからね・・・しかも、PSの分裂はひどくなり、月曜、セゴレーヌが孤立しつつあるバイルーの共闘を求めて電話したそうなんですが、オランドが公の席で、そんな電話はするべきではなかったと批判。日曜夜のコメントもこれまでは第一書記だけがやる習慣だったのですが、オランドの後、セゴがコメントし、トップが二人というのはよくないとか、カップルに党を私物化されてるとか、批判が飛び交い、今朝のラジオでDSKは、分派しそうな勢いでしたね。それで、さっき、うちの向かいの小学校で、エリザベト・ギグーがミーティングしてたのでのぞいてきました。うちの市と他2つの市が彼女の選挙区なんです。現職なんで、その小学校での第1回投票では31%で彼女がトップ、次が29%でUMPの女性候補、UDFは11%でしたね。うちの市長はUDFで、候補は文化担当で奥さんがヴァイオリニストでよく知ってます。バイルーが電話で(録音ですが)応援をしてきましたが、うちのUDFは明らかに中道右派ですから・・なんか、節操がないですね。
今日のミーティングには緑の党の候補(女性でこの小学校の校長、彼女の娘は私のピアノの生徒だった)、共産党候補も来ていて、左派連合を歌ってました。
私はできるだけ目立たないように後ろに座ってたのに、後ろからやってきたギグー女史ににこやかに握手されました。彼女は、議会に100席以上あると、交代で2ヶ月審議をストップさせられるから有効だと強調し、その例として、去年のCPE法案の無効化を挙げました。でも、あれって、サルコジも内側から妨害してたんだし・・・
ギグーさん、こげ茶のインナーにベージュの上着、黒スカートに黒い靴、シックでしたが、疲れが見えてました。それを思うと、ずっと若いこともありますがセゴは疲れ知らずの雰囲気で、不死身のオーラはすでに出てますね。ギグーはUDFを攻撃してましたし、明らかに、セゴとも対立してる感じです。
とにかく議会に対立勢力がちゃんとあるのは大事なことですから、このままギグー女史が当選することを私は望んでいますが、いわゆる地元の諸問題から見ると、うちなんかはUDFで充分なんですけどね。とにかく、第2回投票にどれだけ若者票を取り戻せるカというのが鍵ですね。今、サルコの大盤振る舞いはすごいことになってます。そのつけはTVA(消費税みたいなやつです)の3ポイント引き上げになりそうですが・・・サミットで記者会見に酔っ払ってでてきたサルコの画像はフランスではカットされましたがスイスやベルギーで放映されたのでネット上を飛び交ってます。どうなることやら・・

今、どんな空気なのですか?

古川利明 · 2007-06-12 21:42:21 UTC+9 · 投稿 #329

下院選の第1回投票が終わって、UMP圧勝の勢いということですが、ただ、得票率で見る限りでは、UMP39・54%に対し、PS24・73%と、獲得議席に大差が出ているのは、小選挙区制による影響が多いような気がしています。ただ、大統領選の第2回と同様、「選挙協力」をちゃんとやれば、もう少し野党も獲得議席は伸びますからね。新聞の外電面を読んでも、特派員のやる気がまったくなくなって、今の「フランスの空気」が記事から、全然、伝わってこないのですよ。今週号のアエラに「セゴレーヌ&オランドの仮面夫婦」ということで、ルモンドの記者が書いたセゴレーヌの暴露本が売れているとの記事が出ていました。PSは「左右の路線対立で、党内がまとまらない」と、表向きはそういうふうにリクツづけていますけど、そんなうわべだけの問題ではないような気がします。『運命の女』にはそうした内部のややこしい人間関係も書いているようですが、何度、踏み潰されても立ち上がるという覇気がないというのが、最大要因ではないですか。政治家のトップの条件は「不死身」のオーラを持っているということだと、私は思いますが。

サルコジのヌイイ人脈

古川利明 · 2007-06-09 03:28:20 UTC+9 · 投稿 #328

そうなんです。今、ユーロが非常に高いこともあって、安いドルの方のアメリカに行ってきたんですよ(笑)。それはともかく、「月刊現代」の文章はうまくまとめてあると思いますよ。ただ、「ネタ本」があるんでしょうね。私もパリに行ったら、少し「猿本」を買い漁って来ないとです。で、6月5日毎日朝刊が猿コジのメディア支配を書いていて、やっぱり、「ヌイイ人脈」なんですよね。このヌイイを嗅ぎ回ったら、ほんと、いろんな話がボロボロと出てくると思います。それとキーはやはり、セシリアでしょうね。どういう人間がサルコジに影響力を与えることになるのかは、大事だと思います。彼が大統領になって、やっと、少しは彼の「人となり」を判断できる材料が出てきましたが、それでも、まだ、「謎」が多いですね。私はサルコジを見て思うのは、「権謀術数」だけで、彼はいったい何を大統領としてやりたいのか、見えてこないんですよ。もし、本当に米英流の新自由主義路線を推進するんであれば、なぜ、CPEを労組と学生と組んで潰したのか。で、びっくりしたのは、「アングロサクソン寄り」と見られているにしては、英語がネックでグランゼコールを中退に追い込まれた点ですね。ここは私などはどうしても突っ込みたくなります。彼はフランスをどうしたいのか。それと、これまでの歴代大統領は「文化政策」に力を入れてきましたが、彼に果たしてそれがあるのか。5年後に、どういう結果を出るのか、見てみないですが、こういう大統領を選出させるに至った最大の要因は、「知的エスタブリッシュメント層の怯えと怠慢」であると、敢えて言っておきます。

アメリカのことなど

Sekko · 2007-06-06 19:40:52 UTC+9 · 投稿 #327

『現代』のサルコジの記事、送ってもらって読みました。サルコジののし上がり方とかが分かるのはいいですが、大分彼の伝記とか鵜呑みにしてますね。苦学生だったというのが粉飾であることは判明してますし、彼の名を冠した弁護士事務所が今も機能していて、兄の繊維会社の顧問を含め、弁護士事務所を通して築いた関係が今の基礎を作ったという部分が抜けてます。サルコのうまくやったところは、フランスではアメリカと違って弁護士がエリートキャリアでなかったというところですね。弁護士は大学ですから、敷居が低い。実際にも社会では弁護士より公証人の出番の方が多い、そんな中で、トランスナショナル企業を中心として、国際商業系弁護士の需要と重要性が増していったのに、社会的エリート性とのずれが大きくなったんですね。そのうち、伝統や名誉より金、グランゼコールより金、というプラグマティズムにエリートが気づいた時はもう遅かったんでしょう。今のサルコは、赤字対策は棚上げで、ポピュリズムの大盤振る舞いで、このままいくと財政破綻も近いでしょう。
今回はフランスじゃなくアメリカに行かれたんですね。今日はノルマンディ上陸記念日です。昨夜、マーシャルプランや、ヨーロッパ戦後復興ノドキュメンタリー番組をTVで見たんですが、戦後すぐ空、もちろんソ連の脅威があったからとはいえ、アメリカがいかに敗戦国の西ドイツに金と夢をばらまいた化というのに改めて驚かされます。食べるものと安全が保証されて始めて人は自由な選択ができる、ということで彼らは割り切ってたんですが、それはもちろん日本のことも連想させます。でも、その間もアメリカは国内では黒人差別をしてたんですから、やはり、日本への援助とドイツへの援助は心理的に違う気もします。イギリスやフランスにももちろんすごい金と物資をばら撒きました。その圧倒的な力で、ヨーロッパは少なくとも60年代終わりまではそのヨーロッパ的なメンタリティをどんどん失っていったんですね。ウィム・ワンダースがそれははじめ無意識の植民地化で、後は意識も植民地化された、なんていってました。ギリシャなんかに対しては、堂々と、援助するから干渉させろ、って言ってたんです。でもこのアメリカのなりふりかまわぬ一種の気前よさは、どこか、憎めないところもあります。
昨日の朝のラジオで、どうして400種もあるフランスのチーズの中でカマンベールだけがこんなに世界的に知られるのか、ロックフォールやブリではないのか?という話がありました。(カマンベールって、一日なんと200万個製造されているそうです。)そしたら、その始まりは、何年か忘れましたが1930年代だかに、あるアメリカ人がカマンベールのおかげで胃炎が治ったといって、ノルマンディーにやってきて、カマンベールの銅像(?)の建立(その後戦争で破壊されてまた立て直されたとか言ってました)を申し出たそうなんです。それやこれやでカマンベールが群を抜いて有名になったとか。
なんかこのメンタリティ、成金的腰の軽さなのかなのかわかりませんが、日本人とかフランス人なら考えられない痛快な無意味さです。マッカーサーの日本人の精神年齢12歳発言とかじゃないですが、無邪気なのは君らだろう、と言いたくなりますね。その気前のよさをいい方に使ってほしいです。

ストックホルム症候群

Sekko · 2007-06-05 05:26:55 UTC+9 · 投稿 #326

サルコジの記事、もうそろそろゲラが送られてくる頃です。悪魔祓いのつもりでOKしたんですが、書いてるうちにちょっとストックホルム症候群になっちゃいましたよ。いくらなんでもシンパになったわけではないですが、いじりやすいキャラだなあ、と思い、実際、フランスの最良の部分から軽蔑されてるのってほとんど気の毒です。いかに彼がフランス的でないかについて書いたんですが、まともに書こうとしたら情報も入れて長くなるし・・・私としては、こんなにネットで何でも検索できる世の中ですから、検索して出てくるようなものはわざわざ書きたくないんですけど・・・私の書きたかったところを削らなくてもすむように祈ります。(私の書きたかったのは音楽演奏におけるフレンチエレガンスのたとえでした。この発想は多分オリジナルだと思います)
ルソー、別に食わず嫌いじゃないですよ。っていうか、日本人ってみんなルソーを尊敬してるじゃないですか。私もかってはその一人で、だんだんひどいやつだと判明しての反動です。音楽的にも、幼稚園で「むすんでひらいて」を習ったんで、ラモーに出会うよりルソーが15年も早かったんです。(涙)

雑感

古川利明 · 2007-06-04 23:15:08 UTC+9 · 投稿 #325

竹下さんが、それほどまでにルソーが嫌いであるとは、初めて知りました(笑)。しかし、このテのキャラは好き嫌いが激しいと思います。確かに、ルソーはちょっと(というか、かなり)極端ですからね。ただ、つい最近、久しぶりにアメリカを訪れ、いろいろと考えるものがありました。孫子の「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」ではないですが、こういう商売は「食わず嫌い」は禁物ですよ。毒は毒として一度、体内に取り込めば、それで免疫になりますからね。ワクチンの予防注射と同じです。アメリカで思ったことは、街中にリムジンが多いことでした。アレが犬のダックスフントなら可愛いですが、クルマとなると、フォルムとしては全然、美しくない。フランス人の美的センスとは合致しないと思います。当選翌日に、そんなクルマにサルコジが乗って、パパラッチに追い掛け回させていたセンスこそ、おそらく、私ではなく、竹下さんがシニカルに切り込むテリトリーでしょう。『月刊現代』の7月号がサルコジのレポートを載せています。筆者は吉田徹とかいう北海道大学准教授で、東大総合文化研究科の博士過程の出のようで、年齢も75年生まれということですから、私より10歳も下です。私が常日頃、何となく感じていたことを、そこはガクシャらしくうまくリクツ付けて説明していました。竹下さんの今度の『新潮45』の「サルコジ論」、楽しみにしてます(笑)

猫のソシアル

Sekko · 2007-05-24 18:26:50 UTC+9 · 投稿 #324

ソシアルについて猫のコーナーにもUPしました。

ルソーのことなど。

Sekko · 2007-05-24 06:22:27 UTC+9 · 投稿 #323

古川さんのブログを読んでひとこと。(コメント欄がないんで。しかもPC変えて以来メール・アドレス消えて直接書けないんでそのうちメールください)
大統領に選出されたら党首はやめるんですよ。それが習慣なのか、第五共和制憲法に明記されてるのかはチェックしてませんが、少なくとも慣例です。今回の特徴は、党首を辞めたのに、サルコの永久欠番みたいに、新しい党首は選ばずに、書記長をトップに残しただけで、UMPはコレジアル、つまり、合議制に変わったんです。と言っても、要するにサルコの御用党として使いやすいようにしてるわけです。大統領が変わるときに首相も事実上オートマチックに解任されるのも慣例です。シラクの不出馬宣言が遅かったんでヴィルパンは動けなかったんですが、彼は結局地盤のない一匹狼だったので、どうせアウトだったでしょう。サルコもテロワールという意味では地盤がなかったんですね。フランスは農業国だから、大統領にはそれなりにジェントルマン・ファーマー的なイメージが期待されてて、それにはバイルーなんかぴったりだったんですが、結局サルコの、メディアを使ったセレブとしてのブランドつくりが勝ったんですね。
後、ルソーは、個人的にはかなり嫌いです。天才だったことは認めますが、出自や経歴からくるルサンチマンがひどいし、私生児を5人も次々作って捨てたり、カルヴァン派の色濃いのにカトリックに改宗してまたカルヴァン派に戻ったり、宗教的にも、音楽的にも社交的にもコンプレックスが大きすぎて、エミールなんかぜんぜん素直に読めません。まあ、私には、ラモーのユニヴェルサリスムを否定して産業音楽路線を擁護したルソーの確信犯的なやり方が一番気に障るのですが。後、自然状態の人間の性善説は、啓蒙時代特有の理神論の流れであり、その意味で、「西洋近代」は「神の前の平等」から「金の前の平等」に移行した駄洒落じゃなく、パセティックな、しかし、それがその後の全世界の流れを作った強力で決定的なことであったことに、改めて茫然とします。今キリスト教無神論の系譜をまとめているんで、その光に照らせばかなり陰影が出てきます。そして、今のアメリカとか見てると、神と金をどう折り合いをつけたり、一方が一方をいかに取り込むとかいう問題は、まったくアクチュアリティだと思います。
昨日行きつけの大手書店にいったんですが、時事問題のコーナーに、サルコやセゴについての本が大量に山積みされてました。政策や政治の争点についてもいろいろ、時節柄多くの人が集まってました。しかしその中で目に付いたのは、中央にたてかけてあったペーパーバックです。これがなんと、プルタルコスの『良く統治するための政治家への提言集』なんですよ。なんか、すごくフランス的な渋い発想です。思わず、買っちゃいました。巻末には『教育のないリーダーに』というのもついてます。チラッと読みましたが、一世紀のギリシャ人、ぜんぜん古くない、すごいです。西洋近代はキリスト教の換骨奪胎というアスペクトがあるので、それを考えながら分析しなければなりませんが、キリスト教以前の政治論を読むとユダヤ=キリスト教文化とローマ=ギリシャ文化の重なり具合がよく分かってきます。
昔も今も変わらぬナショナリスティックなディスクール『私は自分の子供を愛している、でも祖国はもっと愛している』(だから祖国を守るためには子供を兵士として差し出せとかいう帰結になるわけです)というのを引用したプルタルコスは、それは本当は次のように言うのが自然であると書きます。『私は、誰それを憎んでいる、誰それに悪をもたらしたい。しかし、私は祖国をもっと愛している』というんです。
自分の(愛する)同胞を犠牲にしなければならないような事態が発生するならば敵とだって和解する、それに同意しないことは残酷さと恐ろしい暴挙である、ということです。
さらに、よき統治者は、国内の政治的対立には憎悪を持ち込まず、たった一人の公民も「敵」と見なさず、しかし公的利益を犠牲にしないためには、妥協なき議論を徹底的に尽くす。
政治家の言葉使いは芸能的であってはならない、というのもありますね。プルタルコスって、英雄列伝で有名ですが、デルフォイの神殿の司祭でもあったそうです。
日本なら何となく武士道とか持ち出されそうですが、たかが近世の戦士階級のモラルですから、むしろ四書五経を持ち出すのに近いでしょうか。でも政治家にそういう自戒とか覚悟とか促すような雰囲気ないみたいですね。せいぜい自分のおじいちゃんを手本にしたりするんだから・・・
前回のソシエタルについても情報あればどなたでもご一報ください。

ソシエタルなど

Sekko · 2007-05-20 08:03:53 UTC+9 · 投稿 #322

うーん、私も近頃、プラグマティックなソシアルの可能性について考えてます。フランスではソシエタル運動とか、ソシエタリズムというのがここ数年、聞こえてくるんですが、http://forum.societal.org/
(たとえばこういうの)
これの背景って、どういうもんでしょうね。エコ・ソシアルというかヒューマン・ソシアルというか、ユニヴァーサル・ソシアルを目指してるみたいなんですが、ちょっと調べ中です。何がうしろにあるのか? 市民運動の一種? 日本語のソシエタルを検索すると、ソシエタル・パラダイムとかソシエタル・マーケッティングしか出てませんでした。ご存知なら教えてください。
サルコが外務大臣にクシュネールを任命しました。PSとUDFから大臣を選んだのは、もちろん内政と直接関係ないポストだからできたわけで、しかも、これによって、下院選のPSとUDFの気をそぐという作戦なんですが、クシュネールって、国境なき医師団がノーベル平和賞とったりして、国民的人気なんでサルコらしい選択なんですが、2003年のイラク派兵を支持した数少ない知識人政治家の一人なんですよね。それを思うと、暗澹とします。個人的には、エマウスでアベ・ピエールの後継者だったマルタン・イルシュが、大統領直属の貧困対策アクティヴ連帯担当官(なんて訳すのか分かりませんが)を引き受けたことが、ショックです。でも彼は、もともと、最低収入手当てを支給されている人がたとえばパートで働き口を見つけたら、支給が打ち切られて、より生活難に陥るので失業したままでいる方を選ぶ、という今の悪循環を断つために、ミニマム・ソシアルという生活支援の手当てを補完し続けるという法案を準備してる人なのです。ここでサルコの招きを断ったら、これから政府批判をしても「では政府に加わればよかったのに」と言われるだろうから、敢えてOKしたと、今日のル・モンドで語っていました。この人はすごいエリートなんですが、頭でっかちの理論家の左派ではなく、実際にエマウスを率いていた現場の人ですから、働こうとしても働けないで公的手当てに頼ってしまう人たちの実態を知っているので、新しい道が開けるかもしれないとは思います。日本のように、自立支援という名目でひたすら援助を打ち切るのでなく、少しでも働けば必ず生活が上向くように援助しようというのですから、より健全で、プラグマティックなソシアルとも言えますね。
新潮45の7月号にサルコについて書くことにしたので、心理的にはちょっと距離を置けるようになりました。
サルコがまだ我慢できると思える時があります。それは、ポーランドの話を見たり聞いたりするときです。偏見で言うわけではありませんが、一卵性双生児が大統領と首相なんて、異常だと思いませんか? 悪夢です。変な話、サルコが双生児で、まったく同じ姿のサルコが首相だったとしたら・・・なんかフランスじじゃ、ありえない展開じゃないですか。しかもこの二人、そろって、ナショナリズムを打ち出して、加入して2年のEUをかき回してるんですよ。死刑廃止復活を唱えたり、ロシアとのパートナーシップに拒否権を行使したり、ベルリンの日刊紙が二人をジャガイモだと書いたら怒ってメルケルとの会見をキャンセルしたり、シラクにも背を向けて、フランスに大使すらおいてないんですよ、世界の20カ国くらいの大使の席が空席になってて、そのうち5カ国はEU圏の国。なんか内政にしか目が行ってなくて、外交なんか無視って感じです。EUが単なる国同士の利害の調整の場でなくてある理念のもとに「連帯」しようとしている場であるという認識が全然ないんです。
国として、ソ連やドイツにいろいろルサンチマンがあるのは分かりますが、あまりにも成熟してなさ過ぎ。そこに、こわもてのジャガイモの一卵性双生児ですよ。怖いです。日本で言えばあまりぴんとこないですけど、安部さんの双生児の弟が自民党の幹事長とかでいつもツーショットとか・・想像するだけで嫌でしょ。ポーランドのあの二人の写真を見るたびに、事実は小説より奇なりとか思ってしまうのは私だけでしょうか?
ともかく、あの二人のおかげで、サルコの写真がいたるところに見られる最近のフランスで、「ポーランドよりまし」「同じ顔の第二サルコが首相よりまし」とか慰められるこの頃です。

「ソシアル」の再構築

古川利明 · 2007-05-16 20:55:04 UTC+9 · 投稿 #321

竹下さんが幾度となく、「ソシアル」についても書いていますが、あのサルコジが大統領になったがゆえに、もう少し自分なりに「ソシアル」というものついて考えています。竹下さんは「ソシアル」をカトリックというところからすくい取っていますが、私はルソーを引っ張り出しながら、いろいろといじくり回しています。そもそも、「資本主義」の本質が「格差」を生み出す以上、それを是正する装置は、絶対に必要だと思います。結局、政治の側面から見ると、「私有財産」を否定したソ連型のマルクス・レーニン主義が破綻した以上、いかに政治の力によって、その不平等な「私有財産の格差」を是正していくかであって、要はどうやってカネのあるところから、税金をふんだぐって、それを必要なところに回すかに尽きると思うんですよ。ただ、日本の場合、フランスと比べて悲観的な要素は、やはり、「少子化=出生率の低下」だと思います。人間のアタマ数が少ないと、それだけ生産量が減り、そこから税収の低下になりますから。そういうところも含めて、もう少しフランス型モデルを検討する必要はあると思っています。それはともかく、サルコジはそう遠からず馬脚を顕すような気がします。フランスのソシアルは、たぶん、思っている以上に草の根の部分で強固ですよ。シャッポが、あれだけ軽い「ニコラ・ナポレオン10世」に変わったところで、国民全体は引っくり返らないですよ。

なるほど!

古川利明 · 2007-05-12 01:10:45 UTC+9 · 投稿 #320

私も「ひょっとしたら」と感じていたことが見えてきました。いやー、「なるほど!」ということで、あまりにも見事なくらいに話が繋がっていきます。私は見たんで、もう削除してもOKです(笑)。私がブンヤ(=ジャーナリスト)として、「獲物」として敏感に嗅覚が働いていたところとも繋がってますね。ものすごいタイミングだったのは、ちょうど同じ頃、エリザベス女王がアメリカをそれこそン十年ぶりに訪問してたじゃないですか。妙に胡散臭いと思ってましたんで。ただ、今度の大統領選については、もたらされた「負け」という「結果」は大きいですね。でも、1回目の投票直後でバイルが「セゴレーヌ支持」を完全に打ち出し、UDFの党議拘束をかけて組織を締めていたら「2、3位連合」で引っくり返せていましたよ。むしろ、私は同じスコアでセゴレーヌが勝っていたと思います。1回目のサルコジの得票率31%も確かに高かったですが、うち、5%は極右のFNの票を食ってるわけですから、元々の得票数ではセゴレーヌとどっこいどっこいだったんですよ。今となってはせんのないことですが、何で、あの場面でバイルが「自主投票」などという中途半端な指示を出したのか、そこがすべてですよ。私はバイルに期待し、強く支持していた分、あの瞬間における「日和見」の態度決定に、私は憤りすら覚えますね。ま、「勝てば官軍」でしょう。サルコジに関して一つだけ付け加えておきますと、私がすごくヘンだなあと思うのは、あの「目」なんですよ。「目は口ほどにモノを言う」と言いますからね。まあ、路線闘争もありますが、最後は「人」ですよ。泥をかぶって、危険に突っ込んでいく人物がトップに立って、党員、さらには大衆を引きつけていかないと、ですよ。だって、「ソシアル」の路線が今後も必要なのは、わかり切っているじゃないですか。むしろ、セゴレーヌにPS、そして他の左派勢力はよく頑張ったと思いますよ。しかし、相当、2回目で、UDFの組織票が切り崩されましたね。それも含めて、バイルは「お人よし」過ぎますよ。「政治」なんですから、「小異を残して大同につく」ことが、いかに大事かは、フランス人が過去の歴史でいちばんよく知ってるんじゃなかったんですかね(特に、ドゴールと共産党が手を組んだレジスタンスなど)。まあ、これで終わったわけじゃないですし、気持ちを入れ替えて、「次」に取り組まないとだと思いますね。

アンチサルコ

Sekko · 2007-05-09 06:36:02 UTC+9 · 投稿 #318

「暴動」の件でオランドが声明出してましたね。落ち着け、意思表示は投票箱に、って感じで。でも、サルコが勝つと車が燃やされるからセゴに、って感じで煽ってたのは彼らですからね・・・85%の投票率での勝負だったんだから、ここはすぐにリスペクトを打ち出すべきで、サルコさえ優等生的発言してますからね。サルコは地中海クルーズだそうで、その船は、貸し出しだとしたら、一週間25万ユーロとかラジオで言ってました。(4000万円?) 今日は、5月8日の第2次大戦終戦記念日の祝日で、思えば1995年の5月8日は、やはり新大統領に選出されたばかりのシラクを最後の務めのミッテランがセレモニーに招いて、二人で一緒に出席したんです。右派と左派が仲良く・・今回は、サルコジはヴァカンスへ、フランスでは暴動、えらい違いです。PSの仲間割れは深刻ですよ、セゴが経済政策とかはっきりしなかったのは、PSの統一意見が出せなかったからで、オランドの責任もホンと、大きいです。でも今回、PCが壊滅状態だったように、従来型の左派はもう生き残れないんで、社会民主主義をきちっと押し出して、グローバリズムにも対抗できる内部改革をしないと。バイルーも、新党結成にUDFの半数は離反しそうで、前途多難です。サルコは早い時期に馬脚を現すと見る人もいます。もう少し観察しなくては。

反サルコジ暴動

古川利明 · 2007-05-09 02:01:46 UTC+9 · 投稿 #317

反サルコジ暴動は思っている以上に深刻だと私は思います。こんなの「ありえない」ですよ。それはそうと、同じ深刻さでいうと、PS内部の路線対立はそんなに深刻なんですか。しかし、サルコジがあれだけ経済政策の面で「右」に舵を切っている以上、票を取るのであれば、ちゃんと「対立軸」を打ち出して、「ソシアル型」を堅持すべきでしょう。ただでさえ「格差是正・雇用確保」が問題になっているのですから。むしろ、政策の「微調整」のところで、ドビルパンがやろうとしていたCPEを「横取り」するぐらいのしたたかさが欲しいですけどね。今回はUMPを過半数割れに追い込めるまたとないチャンスなんですから、そんな路線対立に費やしているヒマはないですよ。PSはまさに攻め時じゃないですか。ミッテランのような策士はいないんですか。お人よしの「公家集団」だから、非ENAのサルコジにうまいように振り回されているんですよ。

戦い済んで・・・

Sekko · 2007-05-07 16:47:32 UTC+9 · 投稿 #316

今朝のラジオでは、バイルー票は40%ずつセゴとサルコで残り20%が白票とか。きれいに分かれましたね。FNの半分はサルコへ。これまでFNの60%は右派に流れてたのが、変わり、81年にPS が PCを実質的に吸収したようにサルコはFNを無化したとある意味評価されてます。セゴがなんだか希望に満ちてやる気を見せていたのに、DSKはおかんむりで、オランドの責任も問われそうです。でもセゴはPS内の投票で、60%を得て候補者になったんです。少なくともファビウス型の左路線ではもう左派を動因できない、PS改革の合意ができないままでは下院選も難しいでしょう。
昨日の夜は、サルコの移動を50台のメディアのバイクが追いかけるという前代未聞の事態、TVの演出も、お祭の仕方もメディアティックで、スーパースターを意識したあおり方でした。芸能界のスーパースターたちも実際参加してたし・・ブッシュはご機嫌だそうです。ヨーロッパ勢もまあまあOK。日本の反応は伝わってませんでしたが。

結果が出ましたね

古川利明 · 2007-05-07 14:59:17 UTC+9 · 投稿 #315

53対47というスコアは、これはもう、サルコジがバイル票を切り崩したことに尽きますね。ざっとバイル票の半分はサルコジに流れた勘定になります。ただ、その「バイル票効果」の延長線上でいうと、セゴレーヌが本来のソシアルな「左」の路線を打ち出すのが遅過ぎましたね。最後のスタンスのままブレずに、最初から戦っていれば、全然、違う展開になっていたと思います。ただ、これで終わったというの早計で、下院選の結果次第では、別にUMPが過半数取れる保証はどこにもないのですから、あとまだ1カ月、政治的な空白が続きますね。で、結局、アリヨマリは、同姓ってことで、セゴレーヌ攻撃の急先鋒だったんですか。「いかにも」って感じでわかりやすいですね。

明日から・・・

Sekko · 2007-05-07 06:08:49 UTC+9 · 投稿 #314

今、こっちの夜、11時前です。仕事しようと思ってたのに、ついずっとTVを見てました。選挙に敗北したセゴが最初のディスクールをえらくにこにこして、下院選に向けてはっぱをかけてました。サルコの最初のディスクールは、優等生もので、この国ではいったん大統領に選出されたら誰でもド・ゴールになりきる、という伝統が継承されてました。クシュネールもいい演説だったといってましたね。特に国際関係です。
投票率の高さも確かに一回目を上まったようです。ですからセゴのほうも、47%でも実質スコアはかなり高いので、まあ対抗勢力としては存在感を持ち続けるでしょう。バスチーユで反サルコ派が警察と衝突というニュースはいただけません。コンコルドでは野外大コンサートが開かれて、お祭りムードです。この投票率、このお祭り騒ぎ、フランス的だなあと思います。アングロサクソン国はもちろんサルコ歓迎ムードだし、シラクもこれでさぞやほっとしたことでしょう。私も明日から勤労を推奨するサルコに従って(?)、心を入れ替えて仕事しなくては・・・
ミシェル・アリヨ=マリーはここんとこセゴへのセクシスト的批判を受け持ってたんで、不愉快です。彼女が論功行賞で首相とかになりませんように。ボルローなら我慢できますが。

正午の投票率34・11%

古川利明 · 2007-05-07 01:25:09 UTC+9 · 投稿 #313

ネットの速報ですが、6日正午時点の投票率(本土)は34・11%で、第1回の31・21%を上回り、「シラク対ルペン」となった前回の26・2%は全然、上回っていますね。これは第1回を上回りそうですね。下手をしたら85%に行きますか。しかし、これは蓋を開けて見るまではわからないと思います。死命を制すのは、やはりバイル票の行方ですね。本来であれば、今回は大半がセゴレーヌに流れるはずですが、サルコジがどれだけ食ったか。現地の空気がわからないんですが、いずれにしても僅差になるような気がします。間もなく結果が出てきますが。

カトリック

Sekko · 2007-05-06 18:52:02 UTC+9 · 投稿 #312

フランスのカトリック(司教会議)がフランスの政策についてどう見てるかというのを発表してますが、左派に取り入れられる要素と右派に取り入れられるのとはっきり二つあります。まず、ソシアルの点ではほとんど極左。トロツキストともいえるインタナショナル主義。ユニヴァーサリズムですから本来、国境とか外国人とか移民とかの区別も差別もありません。徹底して弱者の側につきます。まあ、普通の国の経営はそれでは成り立ちませんが、弱肉強食のグローバリズムの席巻するこの世界では、「弱者救済のグローバリズム」でごり押しする勢力があるのは歯止めとして貴重だと思うんで、原則としてはハートです。
右派に取り込まれる部分は、結婚や家庭の重要性、中絶禁止や安楽死禁止のところ。これは、彼らとしてはロジックですよね。胎児とか、死に行く人とかは弱者の最たるもので、カトはそれを守ろうとする。生きているということ自体が尊厳であり、それを可能な限りまっとうさせるという話です。結婚や家庭の尊重も、未成年の保護という見地からは納得できます。これに関する私の立場は、個人的には、反対です。特に胎児は、独立した命ではなく母親と一体化してるので、女性の選択が優先されると思っています。未成年の保護も、結婚や伝統的家庭にだけ閉じ込めるのではなく、広げればいいと思っているので。ただし、たとえば意に沿わない妊娠を簡単に中絶できる人は、恵まれた国の恵まれた立場の女性だとも言えるので、たとえば、中絶が不可能で生まざるを得なかった人、中絶しろという周りの圧力に屈さずひとりで責任を持って生むことを選んだ人、などなどの人にとっては、誰になんと言われようと、中絶はだめで生むのが正しいと言ってくれるカト教会の存在は助けになると思うのです。なんにつけて、「対抗勢力」がしっかりしてるのは、選択肢も増え、マイノリティにとって力にもなり得るのですから、カトの人が、教皇の祝福を受けて中絶するようになったら世も末です。大体、カトで中絶する人にとっては、少なくともフランスのような国では、教皇の反対など、はなから気にしてません。逆に辛い妊娠と出産をすることになったカト信者にとっては、自分とその子が祝福されていると感じることは支えになるでしょう。そんなわけで、フランスのカトについては、彼らが彼らの姿勢を貫くことは異論がないばかりか、結構なことだと思いますし、カトに対抗するフランスのライシテ・ソシアルを裏側から保証していると思っているわけです。
今日の投票、白紙投票しようかと迷ってる人たちに、どうせサルコが優勢なんだから、その差を縮めることが民主主義の機能にとって大事、サルコが大差で勝たないということが、彼の暴走の歯止めになるんだからと、セゴ支持を説得しました。2002年、相手がル・ペンだったから仕方ないとはいえ、シラクが討論も拒否して、82%で再選されたこと、あれは「不健康」でしたからね。

なるほど…

古川利明 · 2007-05-06 17:46:07 UTC+9 · 投稿 #311

それは、一つに、現地との温度差もあるかもしれませんね。しかし、昨年の前半ぐらいは今よりもずっと、サルコジに対するタブーは強く存在していたと思います。「踏み絵」とは、なかなかうまい表現ですね(笑)。自分はそういう意識はまったくなかったのですが、「受け止める側」にとっては、そのように受け止められてしまうことも(たぶん、往々にして)あるのでしょうね。そこに、コミュニケーションの難しさと重要性を痛感します。ただ、竹下さんの大統領選に関わる「ソシアルとカトリック」の文章を読むと、やはり、竹下さんは精神の深いところで「カトリックの人」なんだなあという思いを強くしてます。民族とか、国籍とか、性別以前に、人間ひとりひとりに違いがあるとするなら、アタリマエのことですが、「同じ人間は一人としていない」ということなんですね。ルソーがモンモランシーのシャトーに篭もって、「エミール」や「社会契約論」を書いていたときのように、外界との交流を遮断して、ひとり執筆に入っていて、また、ある種、こういう形で「他者」とふと交わると、いかに自分という存在が、娑婆世界からいかに孤絶していたかを再認識します。人それぞれに立場というものがあり、自分のありよう(=生き方)が絶対だと思い込んでしまって、それを他者に強要してしまっている(より正確には、自分が無意識のうちに、つい、強要してしまっている)ことに、ハタと気づきます。どうも、申し訳ありませんでした。